欧州初動を制する者はFXを制する!
FXは24時間相場が開いており、世界中のトレーダーが取引しているわけです。三大市場は東京、ロンドン、ニューヨークと言われますが、このロンドン市場のいわゆる欧州時間はFXの相場がよく動くことで知られています。これは各時間帯でトレードしている人と資金量が異なるためで、やはり欧州、米国は資金量もトレーダーも本場なのでよく動くのです。各時間帯ごとで値動きのクセがありまして、今回はたんたんがよくトレードする欧州時間、特に欧州初動にフォーカスしてみたいと思います。
欧州初動とは
欧州初動は夏時間では、日本時間の14時~18時、冬時間なら15時~19時の間になります。ロンドンでは、朝6時にあたりますが、この時間あたりから値動きが少しずつ活発になってきます。特に値動きが活発に通貨ペアはユーロドルとポンドドルです。ドル円もユーロ・ポンドほどではないですが、トレンドが出ることがあります。
欧州初動の特徴
欧州初動の特徴として以下があげられます。
- 欧州初動で動機づいてトレンドが出やすい。
- 値動きのパターンは大きく分けて2パターン(小トレンド発生型、ダマシ型)
- 欧州初動の値動きを知っていると優位性の高いトレードが可能。
逆に知らないと値動きに振り回されて損切りを往復ビンタを食らう - 欧州初動の初期はトレンドを作るために乱高下しがち
- 東京時間の高安をブレイクしてトレンドを発生させるような値動き
- 東京時間にできたトレンドの押しや戻しを付けてさらにトレンドを継続させることもある
1.欧州初動で動機づいてトレンドが出やすい
FXをやっていると東京時間できたレンジを欧州初動でブレイク、トレンドが発生して動きだすことが多いと思います。チャート解説でもおおよそ15時~17時の時間に集中して初期のトレンドが出ることが多いことが分かると思います。
この欧州初動に集中して、トレンド発生を狙ってトレードはとても優勢性の高いトレードにつながります。またNY時間にさらにトレンドが継続して利益を伸ばすことも可能です。
2.値動きのパターンは大きく分けて2パターン(小トレンド発生型、ダマシ型)
値動きパターンは大きく分けて2パターンあって、小トレンド発生型とダマシ型です。小トレンド発生型は、東京時間のレンジを上位足のトレンド方向へブレイク、そのまま小さなトレンドを刻んでトレンドがだんだん大きくなっていくパターンです。
ダマシ型の方が多いですが、上位足のトレンドと反対方向に一旦動き押しや戻しを付ける動きをしてから反転、上位足の方向へブレイクしてそのままトレンドが巡行していくパターンです。
東京時間の値動きによってどちらになるかが決まってきますが、ダマシ型の方が多い印象です。このパターンについては、後で実際のチャートを示してみますので参考にしてください。
3.欧州初動の値動きを知っていると優位性の高いトレードが可能。逆に知らないと値動きに振り回されて損切りを往復ビンタを食らう。
4.欧州初動の初期はトレンドを作るために乱高下しがち
欧州初動はトレンドを発生させるために、東京時間にできたレンジをよく乱高下します。いきなり動き出すので初心者のうちはその値動きに翻弄されたり、値動きにつられてエントリーをしてしまいますが、すぐに反転するので、損切りや往復ビンタを食らうことがほとんどだと思います。
逆に欧州初動の値動きのクセを知っていれば、慌てることはありません。上下の乱高下も「やってるやってる」と思いながら値動きを追っていき、トレンドが出た方向にエントリーという流れです。
ダマシ型パターンは、勢いよく上位足のトレンドと反対方向に動くとがあり、何も考えてないと値動きにつられてやはりクリックしてしまいます。ですので欧州初動のダマシパターンも念頭に置いてシナリオを立て、上位のトレンドの方向に値動きが反転するのを待つことが大切です。
5.東京時間の高安をブレイクしてトレンドを発生させるような値動き
6.東京時間にできたトレンドの押しや戻しを付けてさらにトレンドを継続させることもある
よくあるパターンは東京時間の高安をブレイクしていくパターンです。また東京時間からトレンドが出来ていると、欧州初動で一旦逆行して押しや戻を付けてからさらにトレンドを継続させる動きもあります。こちらも後述のチャートパターンを示しますので確認してみてください。
欧州初動を制するために・・・
環境認識とシナリオ
欧州初動を制するためには、まずは相場の環境認識、そしてシナリオです。
たんたんはデイトレなので、日足、4時間足で大きなレジサポを確認して、1時間足、15分足の短期のトレンドを確認して、短期のトレンドを追っていくトレードスタイルです。しかし日足、4時間足のレジサポで短期のトレンドが転換することがあります。この時は欧州初動ではダマシ型パターンがほとんどです。一旦、短期トレンドに巡行する方向に進んですぐに止まって逆行、5分足レベルのダウを反転させてその後は、1時間足レベルのトレンドと反対方向に動きだします。
そういった相場環境を認識したうえで、上下両目線のシナリオを事前に作って欧州時間に臨みます。これがないとほんとに振り回されるだけなので損切りを量産しますので、やらない方がいいです。
欧州初動の値動きを目に焼き付ける
ずっとチャートを見ていると値動きに特徴があることが分かります。欧州初動の値動きを何度見ることで、値動きのクセがだんだん分かってくると思います。そうすると初心者のころやられまくっていた、欧州初動の乱高下を見ても「ああやってる、やってる」という感覚で見れるようになります。そうなると次の値動きもある程度予測できますので、後はシナリオ通りの値動きになったらその方向についていくトレードをするだけです。
今回いろいろなチャートを出しますが、実際に動いているチャートをよくよく見ることをオススメします。動いていないチャートだけで勉強しただけだと、この値動きの感覚は身につかないと思います。知識だけあってもやられてしまうのがFXの世界です。是非動いている値動きを目に焼き付けてください。エントリーせずに値動きだけ見るというのもいいと思います。エントリーするとどうしても値動きより利益など他のことに気がいってしまって値動きに注視できません。勉強のつもりで動いているチャートを眺めることもオススメします。
欧州初動チャートパターン(小トレンド発生型)
図で書くと下図のようになります。東京時間のレンジ高安をブレイクして、そのままトレンドが発生するパターンです。レンジをブレイクするまでに乱高下することがあって、その結果、どちらかにブレイクします。曲線は5分足の単純移動平均SMA100(以下、M5MA)を表しています。欧州初動後のトレンドはM5MAの向きに沿って巡行することが多いです。M5MAが上向きならH1レベルでも上トレンド中のことが多いからです。
ポンドドル 2019年8月20日
欧州初動の15時に小ネックライン、東京安値を下ブレイク。戻りが高値切り下げ、M5MAもレジサポ転換になって下降トレンドが発生していくパターン
ポンドドル 2019年9月3日
上位足が下降トレンド中。東京初動も下落してスタート。12時から2時間の調整ヨコヨコを、欧州初動14時に下降モメンタムが発生して、さらに下降トレンドが継続したパターン。その後月足サポートを受けてNY時間に急反発しましたが・・・
ポンドドル 2019年9月4日
月足サポートで前日にトレンドが転換した翌日。東京時間に前日高値、キリ番を上ブレイク後、欧州初動で東京高値を上ブレイク。そこから小さな上昇トレンドがずっと継続して上昇していき、NY時間に移行後も押し目買いが入ってさらに上昇したパターン。
ユーロドル 2019年9月4日
前日に週足サポートで上昇にトレンド転換。M5MAのサポートを受けて安値を切上げながら推移し、15時に東京時間の高値を上ブレイク。その後上昇を続けたパターン
ユーロドル 2019年9月11日
環境的に売り先行な相場。東京時間に小Wトップ、高値切り下げから下落、15時にM5MA、切上げラインを下抜け。戻しがM5MAでレジサポ転換してから下降トレンドが発生したパターン
ポンドドル 2019年9月13日
15時東京時間の高値を小ブレイク。そこから上昇モメンタム発生して大きく上昇した。NY時間も押し目買い入ってさらに上昇したパターン
ユーロドル 2019年9月13日
前日、指標で上昇トレンドに転換。欧州初動で押し目が入ったパターン。
ポンドドル 2019年9月18日
前日の上昇トレンドの調整日になった日。東京時間から調整で下降し短期下降トレンド発生、M5MAも下抜け。欧州初動に東京時間の安値をブレイクして、戻り売りが入ったパターン。
ユーロドル 2019年9月23日
短期下降トレンド中。東京時間に調整上昇からの、欧州初動の15時から下落し始めたパターン。
ポンドドル 2019年9月23日
前日、日足レジラインから下降トレンドに転換。東京時間に高値を付けてから下降し始め、欧州初動の15時にM5MAのレジサポ転換確認して下落。そのまま下降トレンドが発生して戻り売りが入ったパターン。
欧州初動チャートパターン(ダマシ型)
欧州初動で押しや戻しを付けて反転し、そのまま上位足のトレンドに巡行するパターン。よくあるパターンです。
ドル円 2019年9月23日
上位足下降トレンド中。欧州初動の16時に一瞬ダマシの高値を付けてからそのまま下降していったパターン
ポンドドル 2019年8月28日
14時から乱高下。17時にWトップを付けて下落を始めた。
ポンドドル 2019年9月2日
上位足は下降トレンド中。欧州初動の15時ダマシの高値を付けてWトップから下降スタートしたパターン。
ポンドドル 2019年9月5日
上位足上昇トレンド中。15時の初動、高値ダマシから下落。押しを付ける動き。16時に時間足切替りで上昇を始めるパターン
ユーロドル 2019年9月6日
上位足は上昇トレンド中。15時から下降始め安値試しで押しを作ってから、16時に切り替わったところで上昇に転換したパターン。
ポンドドル 2019年9月9日
こちらも上位足は上昇トレンド中。東京時間から調整下落をはじめ、欧州衝動からさらに下落。16:30から転換し、M5MAも上抜けそのまま急上昇となったパターン
ユーロドル 2019年9月16日
16時にダマシの高値を付けてから安値抜けし、そのまま下降トレンドが発生したパターン。
ユーロドル 2019年9月17日
15時にダマシの安値を付けてから16時に反転。ダマシ安値を付けた戻り高値を抜いてから上昇トレンドが発生したパターン。短期的なトレンド転換でよくあるパターン
ポンドドル 2019年9月16日
上位足上昇トレンド中のなかの調整下落局面。東京時間から短期下降トレンドとなり、M5MAを下抜いた。欧州初動に戻を付け、さらに戻り売り入り、下降トレンドが継続したパターン。調整局面でよくある値動き。
まとめ
欧州初動は環境認識とシナリオがしっかりしていれば、取りやすい値動きだと思います。動き出しの初動に乗れるため、優位性が高いことがチャートからの分かっていただけたと思います。
ダマシパターンは超短期的に逆張りになりますが、よく1時間足や30分足の切替りのタイミングでブルベアが入れ替わります。超短期的に逆張りになるので、決め打ちでエントリーをする練習と値動きを目に焼き付けることがやっぱり大事になってくると思います。皆さんのトレードの参考になればと思います。
それでは今日も淡々とトレード頑張っていきましょう!
<注意事項>
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